活動について
各地域での活動
活動レポート
- 地元への深い愛情が人々を「絆」で結ぶ
- 郷土料理の商品化で食文化をつなぎ地元に誇りを取り戻す
- 人々の想いが新たなブランドを創り出す
- 被災した工場が被災地を応援するという取り組み
- 鯉ブランド復興にオール郡山で取り組む
- 宮城県の食材のファンを作る試み
「鯉に恋する郡山プロジェクト」成果報告会レポート (1/2)
前からずっとここにあった鯉の価値の再発見
2017年2月9日、福島県郡山市にあるビューホテルアネックスで、郡山市農林部園芸畜産振興課(以下、郡山市)と県南鯉養殖漁業協同組合(以下、協同組合)が展開する「キリン絆プロジェクト 鯉に恋する郡山プロジェクト」の成果報告会が「新たなワイン産地の人づくり産学官連携人材育成事業」の報告会と合同で行われた。
郡山市では、明治時代に安積開拓事業が行われ、猪苗代湖から安積疏水が引かれ、原野を潤した。これにより使われなくなった灌漑用のため池を利用し鯉の養殖が盛んに行われるようになった。安積疏水によりもたらされたミネラルが豊富で綺麗な猪苗代湖の水を使用することにより、鯉の品質が高く評価され、郡山は全国でも有数の生産量を誇る鯉の産地となっていた。しかし、消費者の食生活の変化から鯉の消費量は徐々に減少し、東日本大震災による風評被害も追い討ちをかけ、課題は深刻化していた。
そのような中、風評被害の払拭と鯉ブランドの再興のために郡山市と協同組合による「鯉に恋する郡山プロジェクト」が立ち上がり、2015年10月には「復興応援 キリン絆プロジェクト」水産業支援事業による助成が決定した。
成果報告会ではまず、品川 萬里・郡山市長から開会の挨拶が行われた。
「今日は我々のプロジェクトが開花する第一歩の発表会です。新聞の折々の言葉という記事の中に『探していたものは、前からずっとここにあったのではないか』とありましたが、このプロジェクトもまさに、前からずっとここにあった鯉の価値の再発見をするというものです。これまで鯉を育ててこられた関係者の皆様、そしてキリングループの皆様に改めて厚く御礼を申し上げます。先人の苦労にもう一度大きな花を咲かせる我々でありたいと思います。このプロジェクトをご支援賜りました皆様のお力添えを引き続きよろしくお願いいたします。」
本プロジェクトを「郡山ルネッサンス」と評する品川 萬里・郡山市長
郡山市長の挨拶が終わると、事業報告の時間となった。初めに、協同組合の熊田純幸・組合会長から挨拶が行われた。
「鯉に恋する郡山プロジェクトの実績報告会にあたりたくさんの方にご臨席賜りありがとうございます。思い起こせば平成27年の夏にキリンをはじめとした関係者の皆様とお会いし、キリン絆プロジェクトのご支援の話を頂きまして、そのときは気持ちの踏ん切りがつかない状態ではありましたが、郡山市職員の熱心な働きかけ、関係者の熱心な指導により組合で事業として取り組むことにした次第です。様々な紆余曲折がありましたが皆様のお力添えによりここまでなんとか進めることができました。この事業をきっかけとして郡山市に鯉を食べる習慣が本格的に根付くよう願っております。このプロジェクトにご協力いただいたキリングループ、日本財団、飲食店のみなさま、市民の皆様に感謝申し上げます。」
プロジェクト関係者に感謝をのべる熊田純幸・組合会長