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宮城県内初の海の駅で交流人口と雇用の拡大を目指す

七ヶ浜うみの駅「七のや」落成式レポート (2/3)


多くの困難を乗り越えて実現した海の駅「七のや」

 落成式ではまず、地元の神主による神事が行われたあと、施主である「株式会社七ヶ浜ハーバースクエア」の安住・代表取締役から式辞が述べられた。安住・代表取締役は「復興応援 キリン絆プロジェクト」水産業支援事業による助成へ感謝の意を表すと共に、未曾有の震災から間もなく5年が経つことに思いをはせた。
 「震災が起きたとき、二度と元の七ヶ浜に戻ることはないと、誰もが思いました。あのときの壊滅的な状況を考えれば、ここまで復旧したことは、町長と町民のたゆまぬ努力によるものに他なりません。しかし、震災前の七ヶ浜の賑わいを取り戻すには、まだまだ道半ばなのも事実です」

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安住・代表取締役は「七のや」の建設にあたり、全国の海の駅に足を運んで視察を行った

 七ヶ浜町では、現在、50名程度の宿泊が可能な宿泊棟を擁する「ベイサイドHAMA'S(仮称)」の建設も始まっている。地域を活性化させるためには、町の交流人口をさらに増やすことが重要だが、海の駅「七のや」や宿泊施設「ベイサイドHAMA'S」の誕生により、多くの人々が七ヶ浜町を訪れ、地元の商品が購入されていくことが期待されている。
 続いて、来賓を代表して七ヶ浜町の寺澤薫・町長から祝辞が贈られた。寺澤・町長は、官民連携のまちづくり事業でもある「七のや」の建設が実現するまでに、多くの困難があったことを振り返った。
 「クリアすべきハードルの高さ、要件の多さに、関係者の皆様は大変苦労されました。しかし、安住・代表取締役の強力なリーダーシップのもと、『株式会社七ヶ浜ハーバースクエア』の皆さんが一丸となり、熱意と行動力を持って事業を進めたことで、落成式を無事に迎えられたことを喜ばしく思います。七ヶ浜町は日本で初めて北洋漁業を行うなど、パイオニア精神が根ざしている町です。その精神が、宮城県で初となる海の駅の建設にもつながったのでしょう」

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「七のや」の建設が実現するまでの困難を振り返る寺澤・町長

 また、多賀城市の菊池健次郎・市長も挨拶に立った。多賀城市は七ヶ浜町と隣接していて、2つの地域を結ぶ「ユーアイバス(多賀城東武線)」を共同で運行するなど密接な関係にある。
 「東日本大震災で多賀城市は6メートルを超える津波に襲われ、一瞬にしてすべてが流されました。生活を支える基盤を失い、向け所のない怒りと先が見えない不安に苛まれながらも、市民は懸命に前に進んできました。七ヶ浜町と多賀城市の共同販売拠点である『七のや』を新しいきっかけとして、近隣の人々をもっと呼び込みたいと思います」

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「七のや」は多賀城市にとっても復興に向けた大きな一歩になると、菊池・市長は考えている

 そして全国商工会の石澤義文・会長の祝辞の中には、「沿岸部の新たな雇用の創出、販路開拓、そして中小小規模事業者のモデルケースとして注視している」との言葉があった。実際、七ヶ浜町では3月に焼き海苔工場が完成予定であり、雇用はますます増えることが予想されている。

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