復興応援キリン絆プロジェクト

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仙台工場長インタビュー

被災した工場だからこそできる支援 (3/3)

新たな災害に向けて、これからも地域とともに

Q 今回の震災を経て、防災計画の見直しも行われたそうですね。
A まずは津波が来た際に、逃げられる高い建物をあらかじめ決めておくことにしました。また、敷地内に地震計を設置し、地震警報より早く地震を感知できるようにしています。震度5強以上の場合は、敷地全体に一斉放送が流れる仕組みも導入しました。今回の震災では、食糧などの備蓄が1回分しかありませんでしたので、700人を2回賄えるだけの備蓄もしています。他にも、発電機や衛星電話などを常備することにしました。また、夜に震災が起きた場合を想定して、夜間勤務をしている少数従業員を対象にした防災訓練も行っています。

Q 仙台工場は被災しましたが、キリングループは復興支援にも積極的です。
A 宮城県に1億円、仙台市に5千万円のほか、各被災地へのお見舞い金も合わせて合計3億円を進呈しました。500mlのペットボトル換算で115万本分の清涼飲料水も各被災地に提供しています。また、「復興応援 キリン絆プロジェクト」という名前で、被災した水産業・農業の復興支援などを行っています。これには、3年間で60億円を拠出する予定です。

Q 仙台工場独自の支援も行っているのですか。
A お陰さまで仙台工場は、震災から6ヶ月後の9月に製造を再開し、11月には震災後初出荷をすることもできました。今年2月にはびんビールの製造ラインも復旧し、仙台工場は完全復旧を果たしています。ここまで来られたのは、従業員や関係者による並々ならぬ努力があったからこそです。その一方で、近隣の地域では今も震災の影響に苦しむ方々がいるのも事実です。仙台工場は地域に根差した工場としての支援を続けていきます。

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出荷式を見送る仙台工場の従業員(写真提供/キリンビール仙台工場)

例えば、被災した近隣の中学校の皆さんに体育館を貸し出し、部活動などに活用して頂いています。自分の学校が被災するという暗い状況の中、思いっきり体を動かすことで、将来に残る楽しい思い出を作って頂ければと思います。仙台工場には地域の子どもたちの成長を見守る役割もあると考えています。
 また今年の3月には、工場近隣で大きな被害を受けた地区の合同慰霊祭も行いました。1周忌の法要に来られた方の中には、「これからはキリンの商品しか飲まない」と嬉しいお言葉をかけてくださる方もいらっしゃいました。
 他にも、仙台市へ従業員をボランティアで派遣することや、工場敷地内にある売店やレストランで被災地商品や地産地消メニューを販売することも検討しています。

Q 被災地の工場ならではの支援ですね。
A 今後も被災された人々や産業が再生していくお手伝いを続けたいです。なぜなら皆さんが仕事や家庭に無事に戻ることができて初めて、ビールも美味しく飲んで頂けると思うからです。被災された皆さんを支援する気持ちを決して失うことなく、これからも支援を続けていきたいですね。

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仙台工場はこれからも地域とともに歩んで行きます!(写真提供/キリンビール仙台工場)

取材協力/有限会社パワーボール、ピッチコミュニケーションズ
写真提供/キリンビール仙台工場

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