活動について
各地域での活動
活動レポート
- 地元への深い愛情が人々を「絆」で結ぶ
- 郷土料理の商品化で食文化をつなぎ地元に誇りを取り戻す
- 人々の想いが新たなブランドを創り出す
- 被災した工場が被災地を応援するという取り組み
- 鯉ブランド復興にオール郡山で取り組む
- 宮城県の食材のファンを作る試み
大船渡屋形船レポート 地元の期待を集める初の試み (3/3)
屋形船を観光の目玉にする
試乗会で行われた大船渡湾クルーズは、約1時間のコース。参加者たちは用意された料理や船外の景色について、及川・理事長から説明を受けながら、クルーズを楽しんでいた。
船から大船渡湾を眺めると、陸上から見るより海の青さが際立っていることに気づく
料理にはタコ、イクラ、ナマコ、ワカメなど、大船渡の海の幸がふんだんに使われていた。また、「大船渡6次連携ブランド開発グループ」のメンバーで、大船渡でカキ小屋を営む生産者の方が「蒸し牡蠣」も振る舞い、船内を盛り上げた。そしてグループが開発中のわっぱ料理も登場。「サンマのもち団子」「牡蠣の白ワイン蒸し」「アナゴの笹寿司」の3品も、その場で蒸した温かい状態で提供された。「大船渡6次連携ブランド開発グループ」が蒸し料理にこだわるのは、油分が少なくヘルシーで、様々な食材に応用ができ、船内でもできたての温かい料理として提供できるからだという。
料理にはすべて地元・大船渡の食材が使われている
大船渡自慢の「蒸し牡蠣」
殻を開けるとふっくらとした身が顔を出す
参加者からは、「牡蠣は塩味がきいていておいしい」など料理を称賛する声とともに、「今まで大船渡になかった画期的な取り組み」といった、屋形船事業そのものを評価する声も多く聞かれた。
料理に対する参加者の評価は高かった
また、戸田・大船渡市長も、「海の上を移動しながら、おいしい料理と素晴らしい景色を堪能できました。海の色も陸上から見るのとはまた違い、改めて感動しました」と話し、大満足の様子だった。
屋形船の魅力を存分に味わい、大満足な様子の戸田・大船渡市長
大船渡の屋形船「潮騒」は、2月から本格的な営業運行を開始する予定だ(現在、旅客船許認可申請中)。すでにホームページも完成し、1月中には予約の受け付けも始める(ホームページはこちら:http://www.55027104031.com/index.html)。クルーズは昼と夜の1日2回を予定。料金は昼(90分)4500円、夜(150分)8000円となっている(税別)。追加料金を払えば「蒸し牡蠣」も味わえる。将来的には生牡蠣を提供することも検討していく。屋形船は乗り合いによる利用を想定しているが、20人以上の団体で申し込めば貸切も相談できる。また、屋形船に語り部のガイドさんを乗せて震災当時の話をしたり、牡蠣養殖の作業を見学するなどのツアーも企画していくという。
「大船渡の屋形船を、地域の観光の目玉にしたい」と、及川・理事長は抱負を語ってくれた。国内外を問わず、屋形船の認知を広め、事業を成功させることで、大船渡の復興をさらに盛り上げてくれることを期待したい。
1人でも多くの人が大船渡を訪れてくれるよう、みんなで力を合わせて頑張ります!
(試乗会を終え、屋形船「潮騒」の前で乗組員の記念撮影)
取材協力/有限会社パワーボール、写真撮影/河鐘基(ピッチコミュニケーションズ)